1棟目

新築一棟アパート購入に至るまでの経緯

不動産投資を始めようと思い立ち、最初に検討したのが区分マンション投資でした。

最終的に区分マンション投資ではなく新築一棟アパート投資に切り替えたのですが、そこに至るまでの経緯をご紹介します。

業者開催の区分マンション投資セミナーに参加する

2018年秋、資産運用の一つとして不動産投資に興味を持ちました。何冊か書籍を読んで不動産投資について勉強しました。

書籍を読んでも、まず何をすればよいか分からなかったので、とりあえず不動産投資セミナーに参加してみようと思いました。

ネットで検索すると、不動産業者が開催する不動産投資の無料セミナーがいくつもヒットしました。

「ハピタス」というポイントサイトで調べたところ、セミナー・個別相談に参加すると10,000円相当のポイントがもらえるという広告案件があったので、ハピタス経由でセミナーに申し込みました。銀座に本社を構えるセミナー主催者(不動産業者)が提案するのは、中古区分マンション投資でした。

セミナー会場に足を運ぶと、30名ほどの受講者がいました。
1時間ほどのセミナーでは、不動産会社の社長が壇上に立ち、中古区分マンション投資の魅力についてレクチャーしてくれました。さすが不動産を売るプロだけあり、聞いているだけで買いたい気持ちになってきました。

セミナー終了後、どこからともなく同社の社員がぞろぞろと出てきて、「個別相談タイム」になりました。私の担当は20代前半の男性営業マン。個別相談では、不動産投資に求めること、年収、資産背景などを聞かれたと記憶しています。

実際に購入可能な2~3件の中古区分マンションを紹介してもらい、その日は終了しました。

義父に猛反対される

セミナーに参加し、モチベーションを高くして帰宅しました。
まだ購入を決意するには至っておりませんでしたが、前向きに検討してみたいと心を躍らせていました。

セミナーに参加した感想を妻に話すと、「へぇ~、よかったね。頑張ってね」という反応が返ってきました。当初の反応は、賛成でも反対でもなく、「やりたいならやってみたら」というスタンスでした。

しかし、その数日後に旗色が一気に変わりました。
私が不動産投資セミナーに参加したことを、妻が彼女の父親に話したところ猛反対されたようです。

父親の猛反対を受けた妻は不安になり、次のように言ってきました。

「不動産投資のことだけど、購入を検討する前にお父さんに相談してみてもらえないかな?お父さんは両親から相続した不動産を所有しているから、不動産投資の経験者からアドバイスをもらえると思うよ」

なんとなく旗色が悪いと感じたのですが、妻が懇願するので妻の実家に足を運び、義父に相談してみることにしました。

義父と話をすると「相談」とは名ばかりで、実体としては義父が一方的に不動産投資のリスク・デメリットのみを強調する会になりました。義父の言うことは一理あるのですが、こちらの話を全く聞かずに冒頭から全否定されたので、私は反論する気も起こらず、心を固く閉ざしました。

不動産投資への熱意が消滅

この段階で、妻は不動産投資に反対の旗色を鮮明にしていました。妻の感情を無視して、不動産投資を続けることは家庭崩壊の危機につながりかねない様相を呈していました。

私自身、「不動産投資を絶対にやるんだ」という揺るぎない決意があったわけではありません。そのため、義父から全否定され上がっていたモチベーションが急降下し、不動産投資への熱意は消滅してしまいました。

今になって思えば、不動産業者の提案するままに物件を買わなくて本当に良かったと思います。それが良い投資なのか悪い投資なのか、見極める知識も経験もない状態で購入しても先々に痛い目を見ることになっていたでしょう。
しかし、ここで不動産投資の勉強をやめてしまったのは惜しいことをしたと思います。

ちなみに、セミナー・個別相談には参加したので、予定通り10,000円分のポイントをゲットできました。その後、不動産業者から何度かメールや電話をもらいましたが、「家族に反対されたので、今はやめておきます」と断ったところ連絡は来なくなりました。

3年後に不動産投資熱が復活

不動産投資に反対したその当時の妻とはうまくいかなくなって、2年後に離婚しました。不動産投資は関係ないですが、似たような摩擦を繰り返すうちにお互いに疲弊してしまいました。

離婚から1年後、再び不動産投資への関心が沸いてきました。

のちに再婚した現在の妻は、不動産投資のことを説明すると応援するといってくれました。

まずは不動産投資に関する書籍を片っ端から読んだ他、メルカリで「ファイナンシャルアカデミー・不動産投資スクール」というDVDを購入し、体系的に学習しました。

担当の束田講師は、最初のうちはネットの情報だけで判断せず、積極的に資料請求・現地見学をすることで経験値を上げることを推奨していましたので、その通りに実践するように心がけました。

まずは融資を利用しない区分マンションを検討

最初から数千万円単位の融資を引くのは怖かったので、まずは500万円以下の現金で買える区分マンションを検討しました。

エリアは自宅のある横浜市周辺。
ターミナル駅周辺の物件だと、1,000~2,000万円と高額です。
500万円以下で購入できる物件となると、都心から離れた駅で、かつ、築古の物件しかありません。

300万円以下の物件をネットで見つけて収益計算してみたのですが、価格の低い物件は家賃も3万円程度と低い割に管理組合に支払う「管理費・修繕積立金」が高く、実質利回りが5%くらいになってしまいます。

実質利回りが5%、それも確実に得られるものではない、となると株式・債券投資でもしていた方がいいかも、と思い購入に踏み切れませんでした。

築古戸建投資を検討

YouTubeで「ウラケン不動産」というチャンネルに出会い、動画を熱心に視聴しました。講師の浦田さんは、日本不動産コミュニティー(J-REC)代表理事の有名人です。浦田さんが解説する動画の中で、「築古戸建投資」というのが面白そうだと考え、早速関連書籍を片っ端から読み、ネットで物件を検索することに。

書籍等では「100万円ほどで購入した築古戸建をリフォームして、300万円で売却できた」などの成功事例が紹介されていたので、夢があるなと思いました。

しかし、ネットで検索すると良さそうな戸建ては築古であっても最低1,000万円は払わなければ購入できなさそうでした。予算を500万円以下で絞って検索すると、見た目はボロボロ、立地も坂の上、車両進入不可といった物件ばかりがヒットしました。

神奈川県内で探すと、自宅周辺ではまず500万円以下の物件はありませんでした。
横須賀方面の物件がヒットしたので、1時間半ほど電車に揺られて現地に見学へ行きました。
横須賀中央駅から10分の場所にあるその物件は、価格が600万円の2階建てで、坂道を上った先にありました。車両進入不可で、物件から50メートル先までは歩いて行かなければなりません。

入居者がお亡くなりになられた後に売りに出されたようで、まだ残置物が結構ありました。
賃貸に出す場合、台所周りや洗面所はリフォームが必要になりそうです。

私にはDIYをする能力も時間も無かったので、リフォーム業者に依頼することになります。
場所が自宅のそばで、価格も100万円などであれば、経験として購入してDIYをしてみるのも良いかと思いました。しかし、実際には自宅から電車で1時間半、価格も600万円と安くはありません。
どの程度のリフォーム費用がかかるのか全く見当も付かず、相談できる相手もいませんでした。

このような経緯で、築古戸建投資にも踏み切れないまま、時間だけが過ぎていきました。

一棟アパート投資を検討

自分に合った投資手法が定まらず、物件を買えない日々が続きましたが、不動産投資関連の書籍は何冊も読んでいました。
何冊か読んだ書籍の中で、複数の著者がおすすめしていたことから「一棟アパート投資」に興味を持つようになりました。

とりわけ、新築アパートであれば、投資初期において建物のリフォームなどで頭を悩ませる必要がありません。また、区分マンションと違って、銀行が土地の担保価値を評価してくれることから、資産拡大がしやすいというメリットがあります。

早速、ウェブサイトで新築一棟アパートを検索してみると、横浜市中区の山手に良さそうな物件があったので、不動産業者に資料請求し、現地見学に行くことにしました。

見学当日は、直ぐに現地見学するのではなく、不動産業者の事務所で面談をし、資産背景や希望する物件の条件などをヒアリングされました。

その次は売主の事務所に行き、物件管理の説明を受ける他、モデルルームを案内してもらうことになりました。その売主は、売却後も管理も行っている業者でした。モデルルームはオシャレな内装で、これで立地が良ければ前向きに検討したいと思いました。

最後にやっと現地に連れて行ってもらえました。
残念ながら現地に着いた瞬間、これは無いなと即決しました。
まず、現地までは車両進入不可となっており、近くの駐車場に車を停めて徒歩で行く必要があります。
最寄り駅からは、上り坂をかなり上がらないとたどり着けません。夏の暑い時期は特にしんどいと思います。

風水はあまり信じてないのですが、現地を歩いてみると、なんとなく負のエネルギーに満ちている印象を受けました。
妻も一緒に見学に来ていたのですが、彼女も「絶対にこの物件は無い」との意見でした。

この日は午後一杯の時間を費やしたのですが、結局、お断りすることになりました。最初から現地を見ていれば、1時間もかからずに判断出来ていたと思います。この時の教訓から、不動産屋と会う時には先に現地の住所を聞いて、一人で見に行くようになりました。

その後も、何件か現地を見に行きましたが、どれも似たような立地ばかりで、購入を決意するに至りませんでした。

その年の年末に第一子が誕生し、身辺が慌ただしくなってしまったので、またしても不動産投資の活動は一旦休止となりました。

三度目の正直として活動を再開したのは、翌年の夏のことでした。その時にようやく現在の一棟目アパートを購入することができました。

コラム

「ReFaファインバブルピュア」というシャワーヘッドを3万円弱で購入しました。

二棟目アパートの全部屋に設置すれば、入居募集に有利になるかと思ったのがきっかけです。
まずは自分が試しに使ってみて、良さそうであれば導入を検討しようかと思います。
まだ良さを理解できていないですが、妻の意見を参考にします。