不動産の税務

印紙税の還付を受ける方法

銀行と金銭消費貸借契約した際に、収入印紙6万円分を貼付していたのですが、事情により契約書を再度作成することになりました。そこで、最初に作成した契約書に貼付した収入印紙の還付を受けることにしました。

印紙税は還付してもらえる

契約書に収入印紙を貼付し割印を押印した後でも、申請すれば印紙税の還付を受けることができます。

所轄の税務署に対して、以下の書類を提出します。

  • 還付申請書(正式名称は、「印紙税過誤納[確認申請・充当請求]書」)
  • 収入印紙を誤って貼付した文書の原本
  • 切手を貼った返信用封筒(還付申請書の控えが欲しい場合)

詳細は、国税庁

国税庁ウェブサイト:印紙税過誤納手続

還付申請書の書き方

申請書のうち、「区分」と「号別」、「理由」の項目が特に分かりにくかったため、この記事ではその書き方について詳細に解説します。

区分


「区分」欄には、1か2と記載します。

国税庁の解説では以下の通りに記載されているのですが、これを何回読んでも何のことだかよく分かりません。

国税庁の解説

「区分」欄には、印紙税法施行令第14条第1項第2号に掲げるそれぞれの区分に応じ、過誤納確認を受ける文書が印紙を貼り付けた文書、税印を押した文書又は印紙税納付計器により納付印を押した文書に係るものである場合は「1」、それ以外の場合は「2」と記載します。

分かりやすく言い換えると、以下の通りです。

区分1 ①収入印紙を貼付した場合、②収入印紙ではなくハンコを押印して印紙税を収めた場合等
区分2 それ以外。「印紙税申告済納付につき税務署承認済」といった印刷をしている文書の場合

一般的には「区分1」のケースがほとんどではないかと思います。税務署に問い合わせれば、丁寧に教えてくれると思います。

号別


印紙税の対象となる文書には、20種類あります。
それが、印紙税法で1号~20号まで規定されています。

この欄には、その号を記載します。
さらに分かりにくいのが、1号文書については1~4までの分類が、17号文書には1~2の分類があることです。1号・17号文書以外は、号数のみでOKです。

国税庁の記載例は、以下の通りとなっています。

私の場合は、「金銭消費貸借契約書」だったので、記載例にもある「1号の3文書」に該当します。

号数については国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。
印紙税額の一覧表(第1号文書から第20号文書まで)(PDF)

分かりにくいので税務署に聞いた方が早いかもしれません。

過誤納となった理由


申請理由にチェックマークを付します。
私の場合、契約書の再作成に伴う申請なので、「書損等」にチェックしました。

法人名義で申請する際の注意点

還付金は、1ヵ月半ほどで指定した預金口座に振り込まれます。
私の場合、4月中旬に申請し、7月中旬になっても振り込まれなかったので、税務署に問い合わせました。

曰く、7月上旬に振込処理を行ったが受取人の名義が異なる為、振込が出来なかったとのこと。
振込先としては、社長である私個人の銀行口座を記載していたのですが、申請者は法人名+社長の名前だったので、振込が上手く行かなかったようです。

税務署に電話して、法人名義の口座を伝えたところ、1週間ほどで還付してもらえました。
法人名義で申請する場合には、振込先も法人口座とする必要がある点、ご留意ください。